一方通行
個性的でウマイ沖縄そば屋として、噂では聞いていた一方通行。
店名は、一方通行路にあるからと言う事と、自分たちがウマイと思ったそばを一方的に押しつけると言う事からきたらしい。
一方通行で押しつけると言うと言葉悪いが、そう言うこだわりを貫き通すのは価値がある事だと思う。客の側にも選ぶ権利はある訳だから、ウマイと思えば食いに行けばイイ訳だ。
その一方通行、ちょっと解りにくい場所にあるのだが、大まかな場所さえ解っていれば、看板がいくつも出ており、案外簡単にたどり着けた。
店に入り、食券の販売機の前で、しばし悩む。
結局、店名を冠したらしい一通そば(630円)とソーキそば(730円)を買ってみた。+50円で手打ち麺にできると書いてあったので、ソーキそばの方を手打ちで注文。
2002年オープンという事で、まだ真新しい店内を眺める事しばし、注文したそばが出てきた。
一通そばは、一目見ただけでコレは珍しいそばだと解る。一般的に沖縄そばと言えば、三枚肉とカマボコなのだが、ここではチャーシューとからし菜。紅ショウガでなく針ショウガなのもこだわりを感じさせる。スープは醤油ベースで、沖縄そばでは珍しいほどの薄味。麺も、+50円の手打ちではないのだが、モチモチ感があってウマイ。
麺はまぎれもない沖縄そばなのだが、スープと具はむしろ醤油ラーメンに近いような感じの、かなりの変わったそばだが、食べてみるとコレはコレで、こういうモノだなと納得する味だ。
ソーキそばも、同じくアッサリスープのからし菜入り。ソーキは異端という感じはしない正統派。丁寧に柔らかく煮込まれており、なかなかウマイ。
ちなみにメニューには、さらに県産豚の高級ソーキもあった。
+50円の手打ち麺は、ふつうの麺よりもさらにモチモチ感アップで、やや太くなる。こういう食感が好きならば、50円払って手打ちにする価値は充分にあるだろう。
そばの丼も大きめの焼き物で、ドッシリとした質感があり、ふつうの量のそばが小振りに見えるほど大きいので、盛りつけも上品に見える。
なかなか個性的なそばを食べさせてくれる、一方通行だが、好みが分かれて賛否両論ありそうな感じだ。
「沖縄そばとは、こうでなくてはならない!」とこだわるならば、好みに合わないかもしれないが、沖縄そばを初めて食べる人がコレを食べたら、こういうモノだと納得してしまいそうな完成度だ。
コッテリ好きの僕としては「一方通行のコッテリそば」と言うのも開拓して欲しい気がする。
清潔感があり、綺麗に整頓されたテーブルの上。割り箸と袋入りの丸い箸の2種類が用意されていた。そば屋と言うよりもカフェと言っても良さそうだ。
コーヒー用の砂糖が用意されていたので、メニューをよく見てみると、昼の時間はコーヒーがサービスらしい。昼のウチにきておけば良かった。
店内で目を引いたのが、iMac。オシャレな店内には、Macがよく似合う。やはりセンスのいい人はMacを選ぶのだなと納得。
この店のサイトも、このiMacで作られているのだろう。
沖縄そば 一方通行
店の外にもこだわりのディスプレー。10年後にはもっと年季が入って味が出てくる事だろう。
最後に、申し訳ないのだが苦言を少々。
テーブルに凝ったメニューがあるのに、入り口でいきなり食券を買うのは勿体ない。せっかくのメニュー、ゆっくりと席に着いてから吟味したい。
そして、そのメニュー。ほとんどが30円ほど値上がりしているようだ。食券の販売機や席に置いてあるメニューは書き換えてあるが、サイトは更新されていないよう。しっかり作ってあるサイトなのに、これまた勿体ない。
そんな些細な欠点はともかく、アッサリ好きの人には是非ともお勧めしたい個性的なそば屋だ。好みでなさそうな人にも、先入観を捨てて一度食べてみて欲しい。案外気に入るかもしれないよ。
地図はこちら
詳しい情報は
沖縄そば@Wikiにも更新予定。
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